一年の中でも特にお花が活躍するのが年末年始です。一年の感謝と新しい年を迎える清々しい気持ちを込めて飾るお花は、部屋の空気を一変させ、心地よい空間を作り出します。
しかし、この時期は伝統的な花材が多い分、「どう飾ればモダンでおしゃれになるのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
お花屋さんとして、売れ筋の定番花材を使いながら、ご自宅を美しく彩る**「飾り方の工夫」**をご紹介します。
1. なぜ年末年始のお花は「特別」なのか?
年末年始のお花には、単なる美しさだけでなく、縁起や願いが込められています。
- 松(常緑): 一年中緑を保つことから、「不老長寿」の象徴。
- 千両・万両: 赤い実がつき、「財運」をもたらす縁起物。
- ユリ・シンビジウム: 高貴な雰囲気で、お正月らしい格式の高さを演出。
- 葉牡丹: 紅白の色合いが「おめでたい」雰囲気を醸し出す。
これらの縁起物を、いかに現代のインテリアに馴染ませ、心地よい空間を作り出すかが鍵となります。
2. 定番花材をモダンにする「飾り方の工夫」3選
工夫①:枝ものを「縦のライン」で魅せる
松や梅の枝は、そのまま飾ると重くなりがちです。あえて花瓶を細長いものにし、枝の**「縦のライン」**を強調することで、空間に緊張感とモダンな美しさが生まれます。
- おすすめ: 松や梅を主役に、花器の口元にはユリや葉牡丹を添える程度に。枝の余白を大切にすることで、シンプルで洗練された和モダンな空間になります。
工夫②:紅白の花材を「あえて分ける」
伝統的な「紅白(おめでたい色)」を強調しすぎると、お正月飾りそのままの印象になりがちです。
- おすすめ:「白エリア」と「赤エリア」を分けて飾ります。
- 白エリア: 白いユリや白い葉牡丹、白いシンビジウムをまとめて飾り、清々しい雪のような雰囲気を演出。
- 赤エリア: 赤い千両や南天の実、赤いピンポンマムを飾り、温かさと祝賀ムードを演出。
- 狙い: 広い空間にメリハリがつき、一つ一つの色の美しさが際立ちます。
工夫③:リビングの主役に「ピンポンマム」を使う
菊(マム)は和風のイメージが強いですが、丸くて愛らしいピンポンマムは、洋風のインテリアにも自然に馴染みます。
- おすすめ: 紅白のピンポンマムやアナスタシアと、アクセントカラーとしてゴールドやグリーンの実ものを組み合わせ、低めの花器に生けます。
- 狙い: ソファやテーブルの高さに合わせたアレンジにすることで、お正月らしい華やかさがありつつも、普段の生活に溶け込む心地よい空間になります。
3. 年末年始を心地よく乗り切る「日持ち」の工夫
1年で最も忙しい時期だからこそ、お花を長持ちさせる工夫も大切です。
- こまめな水替え: 暖房の効いた部屋では水が汚れやすいため、毎日新鮮な水に替えることで、お花の吸水状態を保ちます。
- 水切りを忘れずに: 年末に購入したお花は、飾る前に一度、水中で茎を新しく切り直す「水切り」を行いましょう。
年末年始のお花は、単なる飾りではなく、新しい年を迎える「決意」や「希望」を込めた特別な存在です。ぜひこれらの工夫を取り入れて、心地よく、そして華やかなお正月をお迎えください。


